スタッフブログ

🌱子育て心理のヒント vol.4

 

vol.4「なんでも話せる親子」であることの落とし穴

   〜“共感”の先にある、親の責任と視点〜

 

 

のべ10万人以上を指導してきた中で見えてきた

お母さんと子どもの“笑顔の育て方”を綴っています。

 

 

 

子育てでも大事なのは“ちょうどよい加減”。

 

それが難しいけれど……

今回も少し、一緒に考えてみませんか?

 

 

子育てにはいつも根底に流れているものがあります。

 

それが、子育ての基本とも言える

『保護と干渉』

保護とは“愛情”、干渉とは“しつけ”です。

 

そして、

保護が大きければ大きいほど、

子どもは干渉=しつけを受け入れてくれます。

 

同時に、

保護が大きければ大きいほど、

自我が育ち、わがままも膨らんでいきます。

 

ですから、

このバランスを上手にとることがとても大切なのです。

 

 

子どもが「〇〇したくない」と言ったとき、

「そう思うんだね」と共感してあげることは、

とても大切な親の姿勢だと思います。

 

でも、忘れてはいけないことがあります。

 

それは――

子どもの視野はまだ狭く、

経験も浅いということ。

 

親と子では、

見えている世界がまったく違います。

 

そして、

都合の悪いことは、

大人の私たちだって簡単には口にしませんよね。

 

 

人は皆、生まれたときは“自律していない存在”。

 

もっと分かりやすく言えば――

誰もが“怠け者”として生まれてくるのです。

 

そのままにしておけば、

つい楽な方へ流れてしまうもの。

 

だからこそ、

「やりたい」「やりたくない」

という言葉の裏には、

未熟さや不安、

逃げたい気持ちが隠れていることも多いのです。

 

もちろん、

子どもとたくさん話をすることはとても大切です。

 

共感して、

気持ちを受けとめて、

寄り添ってあげること――

それは親の愛そのものです。

 

 

でも、ここがとても大事だと私は思うのです。

 

⬇️ ⬇️ ⬇️

たくさん話すうちに、

“友達のような関係”になってしまう落とし穴があります。

 

「うちの子は何でも話してくれる」

「一緒に考えてあげたい」

――そんな気持ちが強くなりすぎると、

 

“子どもの判断に任せすぎる危うさ”

が生まれることもあります。

 

子どもに選ばせることが大切な場面ももちろんあります。

 

けれど、

親として「こんな人に育ってほしい」

と思うゴールがあるのなら、

ときには“選ばせない厳しさ”も必要です。

 

 

目の前の選択よりも、

その先にある未来を見据えて――

 

「今は親が導くときだ」と判断できるのは、

大人である私たちです。

 

 

そのとき、子どもは不満に思うかもしれません。

「頭ごなしだ」と感じるかもしれません。

 

でも、やがて気づく日が来るのです。

 

「あのときの親の厳しさには、

ちゃんと理由があったんだ」と。

 

その時、子どもはきっとこう思います。

 

「親は責任をもって、私を育ててくれたんだ」と。

 

そして、

その“責任ある愛”に、

心から感謝する日がやってきます。

 

すべてを言葉で説明しなくてもいい。

 

親の言葉と行動の一貫性のなかに、

子どもは“本気の愛”を感じ取っているのです。

 

だからこそ、

「なんでも話せる関係」であろうとしながらも、

親としての視点と責任だけは、

どうか手放さずにいてください。

 

 

皆さまは、どのように感じられましたか?

 

思ったこと、聞いてみたいこと、ご質問など、

どんなことでも大歓迎です。

 

どうぞお気軽にご連絡ください。

 

心を込めて、返信させていただきます。

 

vol.3 「ドリームキラーは優しさの顔をしている」